清田区の布絵本制作・読み聞かせボランティアグループ、布絵本の会「北野ゆめの会」(代表・田部麗子さん)が活動を始めて20周年を迎えました。これを記念して、これまでの活動を記録した記念誌をつくり、清田図書館など関係先に寄贈しました。
布絵本とは、フェルト布地に、布で作った動物や人物、建物などの絵や文字を縫い付けた絵本です。紙の絵本とは違い、柔らかく温かみがあるのが特徴です。
北野ゆめの会の発足は2003年10月、代表の田部さんが千歳市の喫茶店「北のほたる」でたまたま布絵本に出会ったことがきっかけでした。
田部さんは「手作りの布絵本は、なんて柔らかで、優しさを持っているのだろう」と感激し、早速、翌2004年1月、千歳から布絵本を借りて「北野子育てまつり」に展示したところ、子育てママさんらから大好評となりました。
そこで自分たちも布絵本を作ろうと同年5月、メンバー5人で布絵本の会「北野ゆめの会」を立ち上げました。
以来、布絵本を制作し続け、これまでに制作した布絵本は60冊を超えました。会員は出入りがあるものの、今も12人で活動しています。
布絵本の制作だけでなく、清田図書館で年3回、自作の布絵本を使った読み聞かせ会も行っており、多くの子どもやママさんたちが訪れるようになりました。「子供の想像力と情操を豊かにする」と、子育てママさんらに支持されている活動です。
清田図書館では、ショーウィンドウに北野ゆめの会の布絵本やタペストリー(室内装飾として壁掛けなどに使われる織物)が常時、展示されています。これを見て、布絵本の魅力にひかれて「北野ゆめの会」に入って来た会員もいます。
北野ゆめの会では、清田区や子育てサロン、介護施設などにも布絵本の貸し出しを行ってきました。
北野の特別養護老人ホーム「清幌園」には、「さくら」や「花火」、「クリスマス」など季節に応じたタペストリーを作成、館内の壁に飾って入居者に喜ばれています。
近郊都市の布絵本制作グループとの交流も深めてきました。
2017年には、千歳市の「ちとせゆめの会」、北広島市の「赤い実の会」、石狩市の「にじの会」、そして「北野ゆめの会」の4市4グループの交流会を清田図書館で開催しました。
また、2019年には石狩市望来のギャラリー&カフェ「チニタ」で、「北野ゆめの会15周年作品展」を開催。札幌から遠方だったにもかかわらず、多くの方がドライブがてら見に来てくれたそうです。「継続は力なり」を実感した行事だったといいます。