清田高校合唱部は3月25日(火)、10年ぶりとなる定期演奏会を札幌市時計台ホール(札幌市中央区北1条西2丁目)で開催しました。

清田高校合唱部の定期演奏会=2025年3月25日、時計台ホール
部員数の減少で廃部の危機すらあった清田高校合唱部でしたが、この2年間、新しい顧問の先生と部員たちの頑張りで復活、美しい清らかな歌声を時計台ホールに響かせました。
清田高校合唱部は、開校翌年の昭和51年(1976年)に創部。部員不足による休止が数回あるものの継続して活動してきました。
今年度も部員11名での活動でしたが、2023年4月に清田高校芸術科(音楽)教諭として着任した江川佳郎先生が顧問になり、活動を活発化させました。
コンクール出場だけでなく、さっぽろスクール音楽祭、コーラスフェスティバル等の演奏会に積極的に参加。陸上自衛隊北部方面音楽隊や札幌北高校はじめ各校との音楽交流なども部員たちにとって良い経験だったでしょう。
この結果、今年度は全日本合唱コンクール北海道大会で13年ぶりに入賞(銅賞)を獲得し、札幌ヴォーカルアンサンブルコンテストでは銀賞を受賞する活躍となりました。
定期演奏会は、こうした1年間の活動の集大成です。清田高校合唱部は2014年まで校内で「Harmony Full Concert」という演奏会を8回開催していたことから、今回、これを引き継いで第9回定期演奏会としました。
演奏会は19時の時計台の鐘とともに始まりました。時計台ホールには約120人の観客が詰めかけ、客席はほぼいっぱいとなりました。
第1部は、「今年度の軌跡」として、NHK全国学校音楽コンクール(Nコン)や全日本合唱コンクールで歌った曲など6曲を江川佳郎先生の指揮で演奏しました。若人たちの美しいハーモニーに、客席から大きな拍手が送られました。

江川先生もテノールのソロを披露
第1部では、顧問の江川先生もハリのあるテノールの歌声を披露しました。江川先生は学校教員の傍ら、声楽家(テノール歌手)として数多くのオペラに出演し、札幌のオペラ・音楽家団体の「北海道二期会」の会員でもあります。

札幌市時計台
今回は、「誰も寝てはならぬ」(オペラ)、「私の太陽」(カンツォーネ)、「そこにあなたがいてくださることは」の3曲を圧倒的な声量で歌いました。
20時の時計台の鐘で始まった定期演奏会第2部は「ポップスステージ」として、「PPG」(SEKAI NO OWARI)や、「Mela!」(緑黄色社会)など6曲を披露しました。

志賀先生も指揮を執った
江川先生とともに顧問として部員たちを指導してきた志賀美波先生が今回、引退することから部員から花束が贈られました。志賀先生も1曲、指揮を執りました。感極まり、部員も先生もこみ上げるものがあったようです。